ここではある実際の一軒家のゴミ屋敷の片付け事例を通じてその費用がどのように算出されたのか、そのリアルな内訳を見ていきましょう。依頼主は50代の男性。亡くなった両親が長年住んでいた地方の築40年の一軒家(4LDK)の遺品整理を兼ねた片付けの依頼でした。家の中は両親が物を捨てられない性格だったため全ての部屋が床から天井近くまで物で埋め尽くされ、庭にも不用品が山積みになっている深刻なゴミ屋敷状態でした。専門業者が現地調査を行い提示した見積書の内容は以下の通りです。【見積もり内訳】1.基本作業費:作業員6名×5日間=60万円。2.車両費:2トントラック×8台=16万円。3.廃棄物処分費:混合ゴミ・粗大ゴミ(約15トン)60万円、家電リサイクル料金(テレビ、冷蔵庫など計6点)2万5千円。4.オプション作業費:ハウスクリーニング(水回り・床・窓など)10万円、庭の草むしり・不用品撤去5万円、遺品合同供養費3万円。5.諸経費(遠方のため出張費など)5万円。【合計金額】161万5千円。この金額に対し業者は家の中から見つかったまだ使える比較的新しいエアコンや骨董品などを買い取ることを提案。その買取査定額は8万円でした。最終的に依頼主が支払う金額は合計金額から買取金額を差し引いた「153万5千円」となりました。作業はまず遺品整理から始まりました。依頼主の立ち会いのもと貴重品や残しておきたい思い出の品を丁寧に捜索・分別。その後膨大な量の不用品を5日間かけて全て搬出。最後に家全体の徹底的なハウスクリーニングを行い全ての作業が完了しました。この事例は一軒家のゴミ屋敷の片付けがいかに大掛かりで高額なプロジェクトであるかを物語っています。